
COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) を愛読しているのですが、今月発売の2010年2月号の特集「次の、ITライフ。」の紙面デザインがあまりにも素晴らしかったので、ここに書かせて頂きます。
今回の特集はタイトルの通り、下記のように世界のIT関連のWebサービス、デバイス、法人などにスポットを当てて説明・分析をしています。
■特集記事内容
- 1. MOBILE:街で気になる情報は、すべてレンズ越しの世界で手に入る
- 2. TV: 番組の録画は必要なし 次世代テレビは "検索" で!
- 3. MUSIC: 音楽との "出会い系サイト" が自分の好きな曲を教えてくれる
- 4. GAMES:クラウド化する世界ではゲーム機もソフトもいらない
- 5. BOOKS:シリーズの続きはその場で購入 本の電子化で読書量が増える
- 6. SOCIETY:新たな政治家やビジネスも「バイラル・ループ」が創る
- 7. APPLE:天才ジョブズなきアップルが世界を変えられるか ?
- 8. MICROSOFT:マイクロソフトが本気で挑むスマートフォンを超えるモノ
- 9. GOOGLE:グーグルの次なる戦略とは ? スイスの極秘ラボから見た世界
- 10. TWITTER:量産される "つぶやき" の分析がツイッターに巨万の富を生む
好きな雑誌がIT特集という事で心躍りながら読んでいたのですが、読み始めた時にある一つの違和感を感じました。
それは読み進めるつれて、その違和感への回答に変わり、
特集記事を読み終わる頃には確信。
そして最後には僕の中での喝采が起こりました。
その違和感とはIT特集の記事なのに対象となるWebサイト等の画像が一切使われていないのです。
それも、ほんの数ページならまだしも、決して短いページ数ではなく30ページ近い紙面を使っているのにも関わらずなのにです。
紙面で使われている写真はappleのスティーブ・ジョブスやgoogleのラリーペイジなど、その物語の人物写真のみだけなのです。
編集部の意図
この事が意図的かどうかは、twitterでつぶやいたら編集部より下記のようにretweetを頂きましたので真意はともかく、やはり意図的だったそうです。
| 特集のチーム内で話し合って、載せないと決めてました。気を遣っていたところなので、嬉しいです。RT @kanakogi:特集「次の、ITライフ」。25P以上の記事なのに、なんとWebサイトのキャプチャーが一切無し。使用写真はジョブスとかラリーペイジとか人の写真のみ。素晴らしいね。 |
想像する真意
クーリエジャポンの編集部が、どういう判断だったのかは判りませんが、以下は僕の想像です。
僕個人がデザイナーを名乗っている以上、これから書く事はある意味自分を貶める事になるのですが、あえて書かせて頂きます。
今回のクーリエジャポンがWebサイトの画面を載せなかった理由はただ一つです。
載せる必要がないと判断したからです。
これは当たり前に聞こえる事ですが、中々出来る事ではありません。
害があるモノを利用しないという判断は簡単ですが、
存在しても害にならないモノを排除するという事は非常に難しいからです。
何故なら人は害があると判断したものは意識的になりますが、
存在しても害にならないモノは意識的になれないからです。
今回のクーリエジャポンの特集記事はWebサイトの話が非常に多かったので、
サイトの画面を掲載しても害にはならなかったはずです。
「文章を補足する」という観点から見れば、むしろ情報提供という点でプラスになるはずです。しかし、クーリエジャポンはサイト画像を一切掲載しませんでした。
さて、ITというと技術にスポットが当てられがちですが、ITとは言えその技術を作っているのは、そこに居る人間です。
今回のクーリエジャポンの記事ですが、話題のITサービスという事もあって、技術を説明する文章も多々ありますが終着点は根幹にいる人物にスポットを当てています。
その人物にスポットを当てたいからこそ、害でなくとも必要でない情報をそぎ落とす必要があったのです。
そして、Webサイトの画面が載っていなくても今回の記事が成立しているという事が、今件の正しさの証明になっているとも思います。
これぞデザインですね。尊敬します。
COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 。ますますファンになりました。来月も楽しみです。
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